前回の記事はホトケノザでした。
散歩道をよく見てみると、春へ向けて成長する野草がどんどん増えてきました。
今回は、まだ寒空の初春に地上でとげとげの葉を広げ始める、”オニノゲシ”(豆知識はこちらから)と、
枯れ草の根元をかきわけてぐんぐん大きくなっていた、お馴染みの”カラスノエンドウ”についてです。(豆知識はこちらから)
【エッセイ:ヒバリが空高く鳴いた日】

2月の風が強い日。
今日はどんな野草に出会えるかなと、カメラを持って散歩に繰り出す。
春を告げるような、連続する鳥の鳴き声が上空から聞こえた。
ついにヒバリが空高く舞い上がり囀り始めたのだ。
鳥たちは、自然のサイクルのなかで、自分たちの日常を楽しんでいるようだ。
鳶も強い風をしっかり捉えながら勇壮な姿をみせてくれた。
前にホトケノザを採ったところの近くに、地面に張り付いて放射状に広がる野草を見つけた。
葉っぱがギザギザで、先が尖っている。触ると少しチクチクして、まだ出始めの草にしてはものすごくいかつい印象だ。
これはノゲシという野草じゃないかな、と思ったので、蕾を付けた元気な株から、数本葉っぱを頂戴した。
その道向かいをよく見ると、白く色の抜けた背丈のある草の間から、ちょろっとカラスノエンドウが出ているのも見えた。
かなり大きい。もう15cmくらいに伸びているものもあって驚いた。
日当たりのいい場所によって、2月でもこんなに大きくなるとは。
今年初めてのカラスノエンドウ。これも、少し頂いていく。
まだ風が冷たいから、家に帰る頃には手がかじかんで、野草を水洗いするときの水の方が温かく感じた。
さっそくノゲシかどうか調べてみたら、
オニノゲシという種類だった。これも食べられる野草で、勘は的中。
生でかじると苦みもなくて、食べやすい。若葉だということもあるのだろう。
ほんの少しだけえぐみがある。葉っぱの縁がつんつんしているのが、口の中で気になると言えば気になる。
油で炒めるとおいしいとあったので、適当に切って炒めてから卵とじにしてみた。生で食べた時とは違い、ホウレンソウのような風味がして食べやすく、とても美味だ。見た目からは想像がつかない食べやすさである。
そして今年初のカラスノエンドウ。まず生のままで一口つまむ。
まだ柔らかいので茎ごとよく噛むと、大豆のような甘味と風味を味わう。こちらは、シンプルに茹でて、鰹をまぶしてしょうゆで。早く食べたくて急いだのか、ちょっと火の通り加減がかたかったけどそれもご愛嬌。
野草のすごいところは、少量でも満足できるところだ。そして、これをどうしたら美味しくいただけるかを考えているのも愉しい。
この地球と野草が与えてくれた、安心安全で、人がこわさないかぎりなくならない食べ物。
美味しく作れると、また次はどんな野草をいただこうかと思う。
まだ2月。小さな葉をのぞかせている程度だが、春が一気にやってきたらそれはそれで忙しくなりそうだなと、いまから楽しみにしている。
ヒバリが高く鳴き始めたのが、とにかくうれしい日だった。
(エッセイ おわり)

【レシピ:オニノゲシの卵とじ】
※野草を食べる前に野草の探し方で気を付けること』の記事をご一読頂きご参照ください。最終的には各々自己判断でお取り扱い頂きますよう、ご了承ください。(豆知識はこちら)
【きょうの材料】
●オニノゲシの若葉…長さ約8cmx5枚
●卵…1個
●塩、コショウ、サラダ油…適宜
①オニノゲシはよく洗い、水気を切って粗いみじん切り(1cm角くらい)にする。
②器に卵を溶いておく。フライパンに油を多めに熱し、①を中火で炒め、かるく塩コショウをする。
③卵を流し入れて菜箸でゆったり混ぜ、好みの固さに仕上げて出来上がり。(写真左)

【レシピ:カラスノエンドウのおかか和え】
※野草を食べる前に野草の探し方で気を付けること』の記事をご一読頂きご参照ください。最終的には各々自己判断でお取り扱い頂きますよう、ご了承ください。
(豆知識はこちら。別レシピの胡麻和えはこちら。)
【きょうの材料】
●カラスノエンドウの若葉…長さ約8cmx10~15本くらい
●鰹節、お醤油…適宜
①カラスノエンドウはよく洗い、小鍋にお湯をわかして茹でる。※その茎の柔らかさをみながら、途中で一本かじってみる。
②器に高く盛って、鰹節をまぶす。食べる時に醤油を少し回しかけて出来上がり。(写真右上)

~ いつも ありがとうございます それではまた ~