(お久しぶりの投稿です。どうぞよろしくお願いいたします。)
前回の記事はシロツメクサでした。
今回は、冬から美しい紫の花をさかせ、全国でもどこでも見られる”ホトケノザ”について。
寒さが厳しい中にも、足元を見れば小さな芽生えをみつけられます。(豆知識はこちら)
【エッセイ:小さいものを感じとろうとするならばそこには】

寒空の下、蝋梅の黄色がぱっと華やぎ、山茶花の香りがする2月がやってきた。
まだヒバリは鳴いてはいないが、刈り取ったあとの田んぼの横を通るたび、
驚きながら飛び出してくる。
今年は地面でよく跳ねるツグミたちをあまり見ない気がしてなんだか寂しいが、
ケリやヒヨドリは相変わらず姿をみせてくれて嬉しい。
きょうも散歩をすると、
足元の明るい黄緑色の野草たちから、春の訪れを教わる。
冬の間の花といえばタンポポだけが時折目立っていたが、
ようやくホトケノザが咲きはじめ、その美しい紫の花を咲かせ始めた。
私は日当たりのいい土手のような所で、ホトケノザが沢山生えているところを見つけて屈む。
数日前この場所を見つけたとき、柔らかいものをポキっと折って口にしてみたら、
ゴボウのような独特の香りがあり、とても美味しかった。
今日はその場所で、ホトケノザの先っぽ7㎝くらいを、3本摘んだ。
まだ若くて折りやすく、緑色の葉っぱが元気そうな色濃いものを選ぶ。
家にもどると、まず美味しい味噌汁と、美味しいお漬物を準備。
そして、採りたてのホトケノザでと炊きたてのお米でおにぎりを作ろう。
まず、浸水していたお米の鍋に火をかける。
その間に、天然塩とタカノツメで漬けた白菜漬けを平皿に盛る。
次は、数日干したカット白菜、水を火にかけて出汁粉を入れ、お味噌汁作り。
柔らかくなるまで数分煮ておく。あとは味噌を溶き入れて、乾燥わかめを器にいれてスタンバイOK。
ホトケノザは、まず花の美しさをそのままいただきたいので、一本一本抜いてみた。
蕾も指で引き出して、お皿にとっておく。
もう花が終わって種ができているのもあった。
葉っぱは軽く水洗いし、少なめのお湯に塩を入れ、1分弱茹でる。
0.5~1㎝幅くらいに適当に切り分け、水気を少し絞っておく。
このときのゆで汁を興味本位で味見したら、
物凄く野性味ある美味しい味だった。ゴボウの風味で、どこかに旨味も感じたので、試しに味噌を溶いてみたら味噌汁になって驚いた。
ゆで汁が少なかったから余計美味しく感じただけかもしれないが、次回また量を増やしてためしてみたい。野草で出汁の代わりができたらと、小さなのぞみが膨らんだ。
1合弱の白米が炊けた。米の半量分くらいと、切ったホトケノザの葉をまぜる。手に塩をまぶし、4㎝径の球体おにぎりを作っていく。
最後に、とっておいた紫の花の部分を丁寧に乗せて、味噌汁を器に注いで完成だ。
野草の料理は久しぶりだったので、できあがりに心が弾んだ。
紫の花の美しさをそのままに活かせたし、なんとなくのイメージを形にできたのも嬉しい。
たった3本の野草で、作っている最中も盛り付けの時も、不思議な満足感や安心感があるのだ。
これは私が野草が好きなこともあるし、何物にも代えがたい、野草特有なものだと私は思っている。
早速、丸おにぎりを、一口で頬張ってもぐもぐと噛みしめる。
ゴボウとフキの間のような、爽やかな春の味がする。
美味しい。苦みもえぐみもなく、本当に食べやすい。
紫の花だけかじってみると、やさしいゴボウの香り。葉や茎が一番色も風味も濃かった。
お味噌汁の白菜は、数日干したおかげで、甘味と旨味が増していてこれも美味しかった。
天日塩で作ったお漬物は深い旨味と味わいで、おにぎりと相性抜群だ。
夢中で3個のおにぎりを頬張って、お腹も心も大満足。
ホトケノザをほんの少し薬味程度に加えただけでこんなにも違うとは。また新しい発見をした。
野草は少量でも、味わおうとする。
その意識や状態が、満足感をつれてくるのかもしれないな、なんてことを思う。
日々の些細な事にも、穏やかさやあわせを感じ取ろうとする姿勢の延長なのだろう。
夕方、また散歩に出たくなって、
冷たい風の中に一人で出掛けた。
その帰り、スズメたちが30羽ほど、
等間隔にならんで同じ夕日をながめていたのに気づき、
ありがたく彼らの一日のおわりの平穏に少し触れさせてもらった。
(エッセイ おわり)
【レシピ:ホトケノザのおにぎり】
※野草を食べる前に野草の探し方で気を付けること』の記事をご一読頂きご参照ください。最終的には各々自己判断でお取り扱い頂きますよう、ご了承ください。(豆知識はこちらから)
【きょうの材料】 ※あれば、お味噌汁、お漬物と共に
●ホトケノザ(折れるくらい柔らかい茎、先っぽ部分7cm前後)…3本
●炊いたお米…約1合(使うのはその半量くらい、お好みで)
●塩…茹でるとき少々、おむすぎ用に適量
①お米は45分くらい浸水させて、鍋に入れて火にかける。沸騰するまで強火で、吹きこぼれる手前で弱火にして8分(1合分)、火を止めて10分蒸らす。
②ホトケノザの紫の花や蕾を丁寧に抜いて、お皿にとっておく。
③少量の水100~150CCくらいを鍋に沸かし、塩を少々いれて1分弱茹でる。
④③を取り出し、茎と葉を0.5~1㎝くらいに切り、水気を軽く絞り、炊けたご飯に混ぜる。
※ご飯の半量くらいからまぜてみる。お米との比率は好み。
⑤手に塩をまぶして、おむすびを好みの個数つくる。(写真は直径cmのボール状の形x3)
さいごに花を飾って完成。

~ いつも ありがとうございます それではまた ~