”幸せの四つ葉のクローバー”でお馴染みのシロツメクサ。
イラストやアクセサリーのモチーフにもなったりする可愛い野草ですね。
これも実は食べることができる野草です。(詳しくはこちらのエッセイで)
かわいいうえに食べられる!
見た目もかわいく縁起もいい、大人気の「クローバー」についてご紹介します。
マメ科の帰化植物
シロツメクサは、マメ科で、三枚の葉を広げた形をしており別名クローバーと呼ばれとても人気のある植物です。
野原や草地など日本の全域に見られますが、江戸時代に帰化しました。オランダからのガラス製品の箱にクッション代わりに詰められていたため「白詰草」という名前が付きました。茎は地上を這って節から根を出して増えていきます。
春先に若葉が茂り、4月頃から蕾がすっと伸びて白い花が咲きます。子供の頃花輪にして遊んだ方もいらっしゃるかと思います。花の時期は4月~9月で、花も葉も茎も食べられます。
葉や花などの大きさや模様に様々な違いがあり、葉に白い斑入りがあるものも、ないものもあります。
身近にあり栄養価が高く、民間療法としても有名
シロツメクサは栄養価が高く、牧草として様々な種類があるほどです。
苦みはなく、食べやすい野草です。和え物、炒め物なども相性がよく、天ぷらも美味しいです。天ぷらをするときはしっかり隅々まで水気をふかないとかなり油が跳ねます。中には水分の少ない固い葉っぱもあるので、なるべく柔らかい葉を選ぶといいと思います。
抗炎症作用、利尿作用に優れており、他にも民間療法で次のような効果があります。
【薬効】開花前のつぼみを採取し、そのまま日干しにする。痰、かぜ、鎮痛、おできや痛風等の体質改善に……一日五~一〇グラムを水三〇〇㏄に入れ、三分の一まで煎じて一日数回に分けて服用。これはヨーロッパにも伝わる古くからの民間療法。
引用:小崎 順子.『楽しくおいしく 雑草クッキング』.雑草料理ア・ラ・カルト.社団法人 農山漁村文化協会、1990、P.92.
色違いの仲間は女性ホルモンを整える効果も
またムラサキツメクサ(欧州ではレッドクローバー)は、原産国のヨーロッパでは古代ローマ時代から歴史的に登場します。
女性ホルモンを整えるイソフラボンを含むハーブとして用いられており、更年期症状の緩和や肌の調子を整えます。女性には非常にありがたい植物だったんですね。
こちらもシロツメクサ同様に食べることができ、栄養価も高いです。
ムラサキツメクサは、別名アカツメクサといい、シロツメクサとは名前の通り花の色が違います。美しいピンク色をしており、全体にやわらかい毛が多く生え、葉っぱには白い斑があります。
まとめ
全国的に帰化し、身近に生えているマメ科のシロツメクサ(クローバー)は食べることができます。葉の模様など種類に違いはあるものの、同じシロツメクサです。
栄養価が高く、和食との相性もよく美味しく頂けます。民間療法では干して煎じれば薬効もあります。
また、同じマメ科でピンク色花を咲かせるレッドクローバー(和名でムラサキツメクサ、アカツメクサ)があります。イソフラボンにより女性ホルモンの働きをよくする効果は有名で、古くからヨーロッパの民間療法に用いられてきました。
花が開き始め花輪ができるこの時期に、ぜひクローバーを探してみてはいかがでしょうか。
(※野草の探し方で気を付けること』の記事もご一読下さい)
エッセイと実際作ってみたレシピはこちらから。