いつまでも元気はつらつ!江戸時代にも親しまれていたムクナ豆のすごいパワー

【これからを生きる】

突然ですが、「ムクナ豆(まめ)」という豆をご存じでしょうか?あまり聞きなれない豆かもしれません。

まず豆と聞いて、最も身近なのは「大豆」ですよね。

日本の食事にかかせない植物性タンパク質であり、発酵食品として、醤油、味噌、納豆などの原料になっています。豆腐、油揚げ、おからもそうですし、最近では飲料として豆乳も身近になってきました。

しかし、大豆の生産が主流になるまえに、この「ムクナ豆」が身近な豆として育てられてきた所もあったそうです。

「豆は体にいい」というのはよく聞きますが、同じマメ科のムクナ豆にも、特有の素晴らしい効果があるということでさっそくご紹介したいと思います!

ムクナ豆(むくなまめ)とは?

ムクナ豆の原産地は東南アジアで、日本名は「八升豆(はっしょうまめ)」と呼ばれます。蔓性の豆で数メートル~10メートル以上も成長し、濃い紫色の花を咲かせます。

一番の特徴は、その非常に強い繁殖力。どんどん周囲に蔓を這わせて覆いかぶさっていくように大きくなり、よほどしっかりとした支柱でないと支えきるのが難しいほど、勢いと生命力に溢れています。

日本でも江戸時代までは栽培されていたそうです。

ムクナ豆の「L-ドーパ」でやる気アップ

ムクナ豆は、体の中でドーパミン(運動機能を司る神経伝達物質で、やる気を起こさせるホルモンの一つ)に変わる「L-ドーパ」が含まれています。

また、人が体内では作ることができない必須アミノ酸9種などを含み、栄養バランスを補うのに優れています。

それだけではなく、パーキンソン症状やうつ症状、不眠症、やる気アップに効果が期待できます。

気持ちに活力を与え、年を重ねることでスムーズに動きにくい体を整えたり、意欲低下を改善したり、心と体を維持するためのサポートとして、知る人ぞ知る健康食品となっています。

さっそく試してみたくなるムクナ豆ですが、最初に留意すべき点があります。効能が強いがゆえに、適度な量を知らなければかえって逆効果になってしまうので、適切な食べ方を知っておくと安心です。

ムクナ豆、どうやって食べる?

まずは、摂取量を必ず加減することです。その方の体調にもよりますが、1日3回、1回に3粒が一日の摂取目安といわれています。粉末の場合は、一回につき小さじ一杯、3グラムほどです。

摂りすぎると、下痢や吐き気、めまいなどの症状が出てしまいますので、適量を守ることがとても大切になってきます。

そしてもう一点、必ずしっかり加熱してから食すことが重要です。もともと豆の中のL-ドーパの含有量が非常に多いため、加熱によりそれらをある程度取り除いておく必要があるためです。

粉末で販売されているところは既に焙煎してあるので、トーストに振りかけたり、お茶やコーヒー、お味噌汁やヨーグルトに混ぜたりと、気軽に取り入れられそうです。

豆の状態で食べる場合は、一晩浸水して煮豆にします。非常に硬い豆ですので圧力鍋で15分ほど、お好みの味付けで煮ます。

既に熱加工してある豆を購入するのもいいですね。トッピングとして野菜サラダに加えたり、カレーなどの具にも使えます。

いずれにしても食す時は、体調と相談して様子をみながら少量ずつという事を念頭に置きたいですね。

窒素を固定して作物に恩恵を

実はムクナ豆は、直接体に摂り入れなくても栽培するだけで、とても影響力をもつ植物でもあります。

それは、大豆と同様で、大量の窒素を地中に固定することができるので、土壌がより豊かになり、そのあと地で育つ他の野菜への栄養になってくれるのです。

葉や茎をそのまますき込んで肥料にする「緑肥」の効果もあります。

また、ムクナ豆の持つL-ドーパが、イネ科植物以外の草の生育を抑える効果もあり、除草の役割もあるといわれています。

化学物質に頼りすぎず、人にも環境にも負担をかけない農法のテクニックとして取り入れている方々もいらっしゃるので、とても素晴らしい試みをされていると思います。

生産者、消費者、土壌、地球、そのすべてに優しい農法とても魅力的だと私は感じます。

まとめ

ムクナ豆が江戸時代にも食べられていたとは驚きですが、

原産地は日本ではないとはいえ、そんなにも昔から庶民には親しまれてきた豆という事には、それだけの理由があったのだと思います。

ストレスの多い社会の中というのは残念ですが、そんな時こそ昔の人々の食生活から学んだり、植物の持つ力を借りてみるのはいかがでしょうか。

ムクナ豆のやる気スイッチ成分が、気持ち的にも、身体的にも、背中を押してくれるかもしれません。

私はさっそく、ムクナ豆の種を購入してみました。畑仕事は素人同然ですが、今年は人参やかぼちゃなどの作物を育てる予定をしているので、その近くにムクナ豆を何か所かまき、畑がどうなるかを試してみます。

また、もし何か気づいたことがありましたら、記事やエッセイにして書きたいと思います。

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