前回の本の続きです。(前回の記事はこちら)
今回のブログのタイトルだけ切り取ってみると、少し誤解を生みそうですが、
一見ピリッとした表現にみえて、
奥底では大切なことを伝えているようにもみえるかも、
と個人的に思いましたので、
私なりに感じたことを書いていこうと思います。
○著 者:有元葉子
○題 名:『イタリア 田舎生活の愉しみ―見えてきた私らしい生き方』
○出版社:海竜社
○発売日:2001.7.18
自分だけが感じることを
イタリアと日本を行き来する生活の中で、
何を大切にしたいのか見えてきた、と有元さん。
特にここで書かれているのは”自分の責任”の重要性について。
イタリアの人々との交流を通して考えられたことを、
このようなイタリアのことわざと共に表現されています。
有元さんにも、イタリア人の言葉にも、私は大変共感しました。
「人を信用することはすばらしい。でも、人を信用しないことはもっとすばらしい」という意味のことわざがイタリアにはあります。
出典:有元葉子.『イタリア 田舎生活の愉しみ―見えてきた私らしい生き方』.2ここには本物の大人の文化がある.海竜社、2001、P.67.
文字だけ見ると、なんとまぁはっきり言いすぎといいますか、
イタリアのことわざは痛快ですね。
日本ではどうでしょうか。
”人を信用しないのはやっぱり相手にわるい”、そんな風潮が
まだあったりしますよね。
全ての人が信用に値する人だと、思いたいものですし、
そのほうが人と関わるうえで自分を安心させる効果もあると思います。
私も”人のいうことを疑うのはと相手にわるい”と、思い込んできた一人でしたので、
このくらい大胆なイタリア人の表現はとても面白く、
ある種の癒しも感じました。
それに、一歩踏み出して変わりたい時に背中を押してくれる気がします。
人を信用しないのはもっとすばらしいって(笑)…直球すぎて思わず笑っちゃいました。
イタリアというお国柄ともいうのでしょうか。
とにかく、肩ひじ張って真面目に生きてきて、
相手への優しくすることに神経を使ってきた人ほど、
拍子抜けするような軽さを感じられるのではないでしょうか。
私がことわざから感じたのは、
相手に期待を寄せるのではなく自分だけに責任を持つ事の大切さです。
時には相手を信用しない自分を受け入れられるくらい、自分だけが感じることを信じ切る…
ということでもあるのかなとも思いました。
実践するには勇気のいることです。
なぜなら「他人の流れ」を自分に使わない事、と思うからです。
他者の意見や他者の感じ方が、まったくあてにならない、あてにしない、
自分だけを頼りに決めるのですから。
どう転がっても、自分が選んだものです。
納得できたらいいと今の私は思いますので、
一歩踏み出すことに慣れて、
勇気と仲良くなっていたいと改めて思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
次回に続きます。