前回の本の続きです。(前回の記事はこちら)
○著 者:有元葉子
○題 名:『イタリア 田舎生活の愉しみ―見えてきた私らしい生き方』
○出版社:海竜社
○発売日:2001.7.18
イタリアでは古いものを大切にしていて、
アンティークの家具屋さんでは、熟練した職人さんが伝統的な方法で修復して仕上げます。
新品の家具屋さんも、選んだものがサイズ的に置けるか等を調べる為に、
家具のプロが来てチェックしてくれます。
カーテンを取り付けるにしても、金具は鉄細工屋さんに、
布は専門の生地屋さんに注文するといった具合で、
生活必需品にそれぞれのプロが仕事をこなす素晴らしさが見受けられます。
お昼はたっぷり二時間
イタリアの食生活についても有元さんは書かれています。
イタリアの人は朝ごはんは果物などを軽く食べ、お昼ご飯に沢山時間をかけるそうです。
メニューは、パンやパスタなどの穀物や、季節の野菜をたっぷり使った品々。
ハムやサラミやチーズなども戴きますが、お肉は日常的にはそんなにメインではないようです。
お昼ごはんはたっぷり二時間、家族でおしゃべりを楽しむ
出典:有元葉子.『イタリア 田舎生活の愉しみ―見えてきた私らしい生き方』.2ここには本物の大人の文化がある.海竜社、2001、P.55.
日曜の昼下がり、ゆっくりとランチを楽しむイタリアの人々は素敵ですね。
それが当たり前の風景になっていることに、豊かさを感じます。
気の置けない人々と心行くまで食事をしながら会話する、本当に素晴らしいですね。
ゆっくり交流する時間を持というとする心の余裕があってこそだと思います。
正直、お昼に二時間も?と一瞬思ってしまいますが、それは
時間を気にして学校や会社でお昼ご飯を食べてきて、
お昼休みが決められた生活をしてきた固定観念があるからかもしれません。
だから二時間と聞くと長く感じるのです。
しかし、
そもそも、学校の給食や会社のお昼休憩はなぜ一時間なのでしょう。
中には45分や40分のところもあると聞いたことがあります。
よく噛んで味わうだけなら時間的に収まるかもしれませんが、
本当にゆっくり噛んで食べる方もいれば、一時間では足りないかもしれません。
会話でもし話が盛り上がろうものなら、一時間はあっと言う間ですよね。
イタリア人の休日の使い方が、とても豊かで開放的に感じるのは、
それだけ日常的に窮屈な習慣があるからかもしれません。
たかがお昼ご飯かもしれませんが、
外が明るいうちから人々の声が賑やかに聞こえる田舎町は、
いくつあっても面白いと私は感じます。
二時間とありますが、実際は何時間でもいいのです。
午後からの勉強するために、仕事をするために、食べる・・・
確かにそうなのですが、
人々と楽しむために食べる、そのために集まって時間を共有する、
それも勉強であり仕事の一環であっても素晴らしいなと、思ったりしました。
今日もここまで読んで頂き、ありがとうございました。
次回に続きます。